silmukka’s blog

ブログ初心者。60記事を目指す。

「今日から俺は」が流行っているから思い出した昔のヤンキー彼氏の話。

 

 こんにちはシルムッカです。フィンランド語で「輪」という意味です。

おそらく。

 

今日から俺は流行ってますね。俳優さんたちがとっても役にはまっていて面白いです。漫画も読んでいました。40なのでその頃が分かり過ぎる世代です。実際に中学校にはモヒカン先輩がいたり廊下をバイクが走ったり。今ではとても考えられないような荒れた学校でした。ヤンキーいたよな。と思って思い出されるのは大学生の頃に付き合った人です。出逢った当初はバリバリ金髪ヤンキーでした。

バリバリ金髪ヤンキーとの出会い

当時スーパーでアルバイトをしていました。アルバイト先の友人に誘われ遊ぶことになり出逢ったのがバリバリ金髪ヤンキーAでした。友達と私。バリヤンAとヤンキーXというメンバーで遊びました。スーパーの友達はバリヤンA、Xと幼馴染なのでした。

 

バリヤンAはまず服装から違いました。バリバリの金髪ですし、チキチキマシン猛レースのケンケンがでかでかと刺繍してあるセーターを着ていました。今では一周回って逆にカッコいいって言えるかもですが、その当時は激しく時代遅れで「だっさ。」と力強く言えるものでした。「これどうしたの?」と聞くと10万円で先輩から買ったそうです。チキチキマシンAは中学でグレて高校は中退し今は働いているという事でした。

バリバリ金髪ヤンキーからの告白

遊ぶと言ってもドライブして夜景を見るくらいだったと思います。無事に会合も終わってやれやれと思って帰宅しました。それからすぐにチキチキマシンAから電話がかかってきました。チキチキマシンAは「俺はもう働いている。大学生は親のすねをかじって毎日チャラチャラ遊んでいていいご身分だな。」とか言ってきました。「なんじゃコイツ。」と思いましたので「私たちはお前たちが中学時代にチャラチャラ遊んでさぼっている間も高校生になってもちゃんと勉強していたんだよ。」というようなことを言い返したと思います。するとチキチキマシンは少しショックを受けたようでした。

 

そして次の日また電話があってなぜか「好きだ」と言われました。今までそういう風にいう人はいなかったと。初めの出会いで軽く引いていたので断りましたが、続く強いごり押しに付き合うことにしてしまいました。私もヤンキーというものを学校で遠目にか漫画でしか見たことないので案外新鮮でした。

ヤンキー彼氏は車の乗り方が違う

チキチキマシンは車の乗り方が普通の人と違いました。運転席のシートを倒し(背もたれのない状態)右手でハンドルを持ちながら助手席の方に身体をすごく傾けてきて抱き寄せて運転するというか。「マジヤメテ。」と思いました。この人背中がおかしくなるんじゃないかと。すごい顔も寄せてくるし「私、外の景色見るの好きだから。」といって離れていました。その後は徐々に普通に乗るようになったと思います。

ヤンキー彼氏は優しさがある

チキチキマシンは優しいところがありました。毎回必ずジュースやコーヒーを買ってきてくれるのです。そこで一度腐ったココアを渡されたのですが「マズ。これ腐ってるよ。」と言ったら激怒しました。「人がせっかく買ってきたのに不味いとかよく言えるな!」と。もう一度飲んでみました。 腐っていました。

 

しばらくして「ちょっと貸してみ。」と言われ渡すと「わー腐ってる。飲んではダメだ!」と言って店のおやじに文句を言ってくると店に引き返しました。

 

ヤンキー彼氏は友情に熱い

チキチキマシンは友情を大事にしていました。友達と車ですれ違うとすぐに電話します。「今通ったろ?」と。そして引き返して会いに行きます。はげしく時間のロスです。はげしくどうでもいい時間です。チキチキマシンは顔が広いため目的地まで幾度となく繰り返されます。

ヤンキー彼氏は孤独を知っている

チキチキマシンはとなりのおばさんに育てられたそうです。両親が忙しかったため学校から帰ると隣の家にいたそうです。その人が亡くなってしまってグレたのだそうです。彼はB'zが大好きでした。お前には分からないだろうけど、孤独や悲しみが稲葉さんが作る曲すべての根底に漂っているというようなことを言っていました。それは俺しか気づいていないとも言っていました。どこの部分にとかは教えてくれませんでした。他にも尾崎豊さんにも同じものを感じると言っていました。それは私にも感じると思いましたが口には出しませんでした。

ヤンキー彼氏は面倒くさい

チキチキマシンと喧嘩するとすごく面倒くさいです。仕事でかなり離れたところにいたチキチキマシンと夜に電話している時に喧嘩になりました。すると会って話したいと言い出していいよ、帰ってからでいいよと言っても新幹線で帰ってきます。そうするとかなり遅い時間に呼び出されて謝られます。面倒です。

付き合って間もない頃チキチキマシンはブランコに乗って「俺は孤独だ、俺には誰もそばにいてくれる人がいない。」と泣いた時がありました。「そうだね。」とは言えないので「私がいるじゃん。」と言いました。

ヤンキー彼氏はすぐ結婚したがる

私がいるじゃんの言葉でスイッチが入ったチキチキマシンは孤独を埋めるために結婚したくなります。あとはお前と暮らすためにと言って勝手に部屋も借ります。私は実家から通っていたので当然行きません。結婚もしたくないです。学生だし。貯金がなくなったことを私のせいにします。せっかく借りたのに来ない、と怒ります。いやいや誰が一緒に住むって言ったよ?

ヤンキー彼氏は誕生日が大事

チキチキマシンは誕生日をとても大事に思っています。ですので車のナンバーを私の誕生日に変えたりします。

そしてチキチキマシンの誕生日には、誕生日になったちょうど0時に連絡しないと猛烈に怒ります。私はそのルールを知らず朝起きて一番にメールしたんですが遅かったようです。

ヤンキー彼氏との別れの予感

私は大学を卒業して更に上を目指すことにしたのですが卒業したら結婚と思っていたチキチキマシンとはすれ違いが生じます。決定的だと思ったのはチキチキマシンとオシャレな中華屋さんに行った時の事です。たまたま出会ったスーパーアルバイト友達とチキチキマシンの友人達と一緒にそのオシャレ中華屋さんへ行くことになりました。そこに出されたナスの料理を見て大学の授業を思い出し豆知識を言ってしまったのです。「ナスにはナスニンて栄養分が入ってるんだって可愛くない?」と。するとスーパーアルバイトの友人が2人でいる時は「なにそれ、可愛い~。」って言ってくれるのに「難しいことはわかんな~い。」と言って、なんだか一気に場が冷めたというか。私に対しての風当たりが一気に強まったというか。他の友人達がこんなすました中華ではなく近所の中華の方がおいしいとか頭の良い人よりちょっとアホの子の方が良いとか。完全にアウェー状態に。

ヤンキー彼氏はバンドマン希望

チキチキマシンは実は超絶顔がカッコイイのです。大学終わりにコンビニで待ち合わせをしていた時の事です。遅れて入ってきたチキチキマシンを見て、大学の友人はめっちゃかっこいい人入って来て自分の方に来ると思ったら隣にいる私と待ち合わせてたことにめっちゃびっくりした位。いや、私地味なんでね。

それで話は戻りますが私が上を目指すなら俺もバンドマンを目指す、と。仕事を辞めてパチンコ屋で働きピアノを習い始めます。

「え?」

まぁ何事も始めるのに遅すぎるということはないと言いますからね。

でも、

「は?」ってなりません?

私はなりました。なんで辞めるの。今からピアノなの?ギター希望してなかった?って。そして進学とともに別れを切り出されました。「実は誕生日お前がいてくれなかったから違う人といたんだ。」って告白もされました。でも嫉妬とかはなく「ああそう。車のナンバーどうすんの。あなた。」とだけ思いました。

 今日から俺はを見ると思い出すヤンキー彼氏との話でした。

 

ちゃんちゃん。